家を売る

家を売る手順徹底解説!

いざ家を売りたいと思っても手順や流れがわからないですよね?

家を所有すること自体、ほとんどの方にとって人生で一度あるかないかですから、家を売りたいと思っても何から手を付けていいかわからないのも当然です。

 

家の売却は大きなお金が動きますので、適当というわけにもいきません。

不動産業者のような専門知識はいりませんが、家がどういう手順で売られていくか流れを把握する最低限の知識は必要です。

 

家を売った後にもう少し家を売る手順を把握しておけばよかったと後悔しないようにしましょう。

 

今回は家を売る前の事前準備から買主への引き渡しまでご説明いたします。

 

 

家を売る手順の流れ

 

 

家を売る大まかな流れは以下です。

 

事前の準備

査定

媒介契約

買主の内覧

売買契約

買主への引き渡し

 

買主への引き渡しまでの期間は一般的に半年ほどかかります。

これはあくまで売主自身ですべての工程を行った場合ですので、もっと短い期間で家を売りたいといった場合は不動産会社へ相談しましょう。

 

家を売る場合の手順の大まかな流れは以上です。次から事前準備から詳細を書いていきます。

 

事前の準備

家を売りたい場合、すぐに査定をされる方がいますが、査定を受ける前に以下の確認・準備をしておきましょう。

 

  1. 必要な書類を用意しておく。
  2. 境界を確認しておく。
  3. 相場を調べておく。
  4. 家をきれいにしておく。

 

  1. 必要な書類を用意しておく。

以下の種類になります。

 

  • 売買契約書
  • 図面・仕様書
  • 測量図・境界確認書
  • 登記簿謄本
  • 重要事項説明書

 

上記すべて売却する不動産・土地・建物の書類です。

上記書類がなくても査定は受けられますが、査定額に差がでますので、査定額算出の精度をあげるために必ず用意しておきましょう。

 

  1. 境界を確認しておく。

 

どこまでが自分の土地なのかを明確にしておきましょう。

こちらも境界を確認しておかなくても査定は受けられますが、トラブルを未然に防ぐため、売却時にほぼ確実に境界確認書の提出を求められます。

 

そのため、早く家を売却したい方は、測量を業者にお願いしても、境界が確定するまでの期間は3~4か月ほどかかりますので、早めに測量し、境界を明確しておきましょう。

 

  1. 相場を調べておく。

 

売却する周辺の相場を調べておきましょう。

これは査定された額が妥当かどうかを判断するためですので、必ず調べておいてください。

 

中古住宅を販売している不動産会社のサイトで調べてもいいのですが、国で運営している以下サイトであれば無料で簡単に調べられますし、信頼性も高いですから活用しましょう。

国土交通省 土地総合情報システム

http://www.land.mlit.go.jp/webland/

 

  1. 家をきれいにしておく。

営業が物件の状況を見に来ますので、その際に家が汚いと査定額に影響を及ぼします。

 

家の外は常日頃から近隣に配慮している状態であればきれいにする必要はないですが、家の中も掃除・整理整頓、必要であれば使用しない家具や雑貨など、売却・処分し、きれいにしておくとよいでしょう。

 

査定

事前の準備が整ったら、次はいよいよ査定です。査定方法は2種類あります。

 

  1. 訪問査定(実査定)
  2. 簡易査定(机上査定)

 

  1. 訪問査定(実査定)

こちらが事前の準備で少し説明した営業が訪問し物件の状況を細かく調査して査定する方法になります。

 

表面上のデータだけではわからない近隣の状況、物件の良さを反映し査定額を算出します。

 

  1. 簡易査定(机上査定)

売却する物件があるエリアや築年数などのデータから査定額を算出する方法です。

大まかな情報を提供するだけで早く返答がもらえます。

 

ただ訪問査定(実査定)と違い、室内の状況や日当たり、周辺の環境などは物件を見ているわけではないので、公示価格や近隣の相場を元にした査定額なので査定額の精度は落ちます。

 

査定には2種類あることがわかりましたが、最初に簡易査定(机上査定)をしてもその後に訪問査定(実査定)は必ずあるので実質、訪問査定(実査定)で査定額が算出されるということです。

 

慎重に家を売りたい方は簡易査定(机上査定)を受けたからといって、査定額が変わるというわけではなく、単に大まかな査定額を知りたい場合のみで、大まかな査定額を知りたい方は利用しても良いでしょう。

 

早く家を売りたい方は、異論の余地はなく、確実に訪問査定(実査定)があることはわかっているので簡易査定(机上査定)を受けると時間がかかりますから簡易査定(机上査定)は受ける必要はないでしょう。

 

査定をしてもらう際の注意点としては、必ず複数の会社から査定額を算出してもらうことをおススメします。

なぜかというと各会社で査定額が違う場合があるからです。

 

また査定額を他の業者より高く設定し、実際には査定額を大幅に下げて売却してしまうという悪質業者が存在しますので、査定額が高いからという理由だけでその会社に決定してしまうのは早計です。

 

そのため、必ずこれまで説明した事前の準備の内容を頭に入れたうえで、担当者が査定額の根拠を明確に説明できるのか、そしてその説明に納得できるのかを確認しましょう。

 

あわせて、担当者が近隣の物件情報を把握しているのかどうか、担当者が所属する不動産会社は近隣で販売実績があるのかまたは販売実績があると説明されたかを確認しましょう。

 

これまで記載した内容すべてを担当者が具他定期に説明できなければ査定額が高くてもその不動産会社はさけることをおすすめします。

 

媒介契約

査定が終わったら、売却を依頼する不動産会社と媒介契約を結ぶのですが、媒介契約には3種類ありますので以下にそれぞれ説明します。

 

  • 一般媒介契約

2社以上の不動産会社と契約できる。

自分で買主を探して直接取引できる。

不動産会社からの報告なし(法令上定められておりません)

レインズ注1登録義務なし(法令上定められておりません)

契約期間は行政指導で3か月以内(法令上定めれておりません)

 

  • 専任媒介契約

2社以上の不動産会社と契約できない。

自分で買主を探して直接取引できる

不動産会社からの報告あり(概ね1週間に1回)

レインズ注1登録義務あり(契約から7日以内)

契約期間は3か月以内

 

  • 専属専任媒介契約

2社以上の不動産会社と契約できない。

自分で買主を探して直接取引できない。

不動産会社からの報告あり(概ね2週間に1回)

レインズ注1登録義務あり(契約から5日以内)

契約期間は3か月以内

 

注1:レインズとは指定流通機構のことで物件情報を登録し広い範囲で物件情報を見てもらうサービスのことです。

 

それぞれ見るとわかりますが、それぞれで一長一短ですがレインズに登録の有無は早く家を売りたい方にとっては非常に重要になります。

 

レインズは不動産業者の独自のシステムでこのレインズに登録すると媒介契約している不動産会社以外の不動産会社にも販売中であることが伝わりますのでレインズ登録なしの一般媒介契約以外の媒介契約を結ぶ必要があります。

 

ただ一般媒介契約しないほうがいいというわけではなく、売主、買主の2者間で契約が成立した場合、他の媒介契約より早く家が売れる場合もありますし、一般媒介契約の場合、家を売りに出しているということを広く知られたくないという方に適しているといえます。

 

このように当事者の状況や意向によってどの媒介契約がよいか変わってきますので査定時に担当者に相談しどの媒介契約が適しているか親身に相談に乗ってくれる担当者が一番いいでしょう。

 

買主の内覧

査定時に家の中を見られるのできれいにしておくことをおすすめいたしましたが、買主が内覧を求められることがほぼ確実ですので、査定時にきれいにしてなくても最低限、内覧の時までに家の中をきれいにしておきましょう。

 

内覧者は大きな買い物をするかしないかを決めるわけですから、内覧者からの細かい質問や物件情報の提供などていねいに説明しましょう。

 

当たり前のことですが、内覧者への対応の仕方で成約率が変わるといっても過言ではありませんので誠実さが伝わるよう緊張感をもって対応しましょう。

 

売買契約

内覧後、成約に至った場合、売買契約を結びます。

必要書類は事前に不動産会社から説明がありますので、指示された書類を用意しましょう。

 

例として一般的に一戸建ての場合は以下の書類が必要になります。

 

  • 固定資産税納税通知書
  • 固定資産税評価証明書
  • 本人確認書類(免許証、健康保険証など)
  • 登記済権利書もしくは登記識別情報
  • 印紙代
  • 印鑑(実印)
  • 印鑑証明書
  • 仲介手数料(現金または小切手)
  • 建築確認通知書および検査済証
  • 土地測量図および境界確認書など

 

ただ売買契約において注意する点が買主側の状況も必ず調べておくということです。なぜかというと住宅ローン特約などといった、買主側の都合で契約を解除できる特約が付いている場合があるからです。

 

売買契約解除になった場合、当然最初からになってしまうので、こういった事態も想定し買主側の状況も調べておくのがよいでしょう。

 

買主への引き渡し

無事に売買契約が結ばれたら、はれて引き渡しとなります。

一般的に引き渡しの際に必要な書類は以下になります。

 

  • 印鑑(実印)
  • 印鑑証明書
  • 物件の鍵
  • 仲介手数料(現金または小切手)
  • 代金などの領収書
  • 所有権移転登記関係の書類
  • 抵当権抹消関係の書類
  • 建築確認関係の書類
  • 設備などの取扱説明書
  • 設備などの保証書など

 

この書類も不動産会社から事前に説明がありますので指示に従い、用意してください。

立つ鳥跡を濁さずという言葉の通り、退去時こそスムーズに進むよう不動産会社と密に連絡を取り、何事もなく、引き渡しが完了するよう努めてください。

 

注意点として退去時に時間がかかる処理としては以下の2点が挙げられますので、事前にスケジュール調整し処理することをおススメいたします。

 

  • 所有権移転登記
  • 抵当権抹消

 

 

家を売る手順徹底解説! まとめ

いかがでしたでしょうか。まとめると

 

事前の準備(売却に必要な書類、境界、相場、掃除)

査定(訪問査定のみでよい)、必ず複数の会社へ依頼、査定額の高さのみで会社を決めない(悪質業者対策)

媒介契約は一般、専任、専属専任の3種類。不動産会社と相談し決める。

内覧者へは細心の注意を払い対応する

売買契約は特約の有無とあわせ買主側の状況も把握しておく

引き渡しはスムーズに完了するよう努める

 

法律や税金の説明や必要書類の作成など日常生活では考えられない量の説明を受け、考えられない量の書類に目を通すことになりますので、途中で嫌になり楽な手段を選択してしまう傾向が見受けられますが、家の売却は家を購入するときと同じぐらい時間と労力を割く人生の一大イベントですので家を売った後に後悔しないようベストを尽くしましょう。



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