何やら凄いタイトルで参らせていただきます。

　医療は日々進歩しており、少し前まで治療法が無かった病にも意外なモノや事が有効だった場合等、私達を驚かせる事が多いです。

　そして、同じく治療方法が難しいとされる「難病」も数多く存在します。

　肉体的ストレスや精神的ストレス等のダメージが向き易い身体の器官は個人的に「腸」だと思います。ストレスで胃腸等の腸を痛める、異常をきたす事が一番多いのではないかと思います。

　そんな腸の難病の一つ「潰瘍性大腸炎」という病気があります。身近な所では安部総理も患った腸の異常です。

　この病気に悩む人は日本でもかなり多いらしく、難病の中で一番発症率の高い病気とも言われているようです。

　そして難病と言われる通り治療の難しい病気でもあります。

　この難病の治療に「他人の便を移植するのが有効」と言われたらどう思いますか?タイトルの文字…特に「糞便移植」を目にした時はなんだ？コレ…と正直に思いました。

　そんな、多少というかかなりのインパクトのある治療法「糞便移植」今回はこちらについて見て行きたいと思います。

インパクトある方法ですが難病に有効であるならば…と思いますしね～宜しくお願い致します!!

潰瘍性大腸炎ってどんな病気?

　一言で言うと大腸が物凄く炎症する病気です。

　先程も言いましたが難病の中で最も発症率が高い病気で先進国に発症者が多いようです。日本も例外無くこの病気に悩む人は約16万人に達しているようです。

　特徴的な病状は下血を伴う（伴わない場合も有り）下痢と良く起こる腹痛、発熱、関節の痛み、皮膚に発疹が出来る場合もあるそうです。

　原因は明確には解っていませんが多くの研究結果から自分自身を攻撃する自己免疫疾患で発症には免疫機能の不調や過剰な免疫反応が関係している事が証明されています。

　食生活の欧米化と除菌ブーム等の綺麗になり過ぎた環境等で環境因子や遺伝、人種等の遺伝的要因が複合し影響し発症するのではないかと考えられています。

初期治療が大事となり専門知識を持った医師の診察を受ける事が大事です。

主な治療方法は

5-アミノサリチル酸製剤という治療薬を座薬や腸に直接薬を入れる注腸という方法等で直接腸に薬が効くようにする方法、炎症を抑える効果のあるステロイドを使用する方法、過剰な免疫を抑える為に免疫調整薬を使用する（人によって効果が異なる）方法、免疫の過剰反応が関係しているという事で血液中の白血球を取り除き、反対の腕から戻す白血球除去療法と言う方法等があります。

内科的治療で病気の勢いをコントロールできなくなっている場合手術にて大腸を切除する事もあります。

難病認定されているので治療には一定金額以上はかからないそうですがそれでも有り余るほどの大変な病気だと思います。

そして、発症率が高い病気（特に20代の方）なので人ごとには出来ない病気なのではないでしょうか?

糞便移植ってどんな方法

　そんな「難病」に有効的と言われている「糞便移植」（凄い名前）ですが…どんな治療方法なのでしょうか?まさか他人の便をそのまま…なんて事は無いでしょうが（食事中の人すみません…）

　「糞便移植」は健康な人の腸内細菌を移植するという治療方法です。

　健康な人の便と生理食塩水を混ぜて液体化したものを内視鏡を使用して患者さんに注入します。健康な腸内細菌を患者さんの腸内細菌の集まる「腸内フローラ」に直接注入する事で腸内のバランスを正常化し症状の改善を期待するという新しい治療方法です。

　海外ではこの治療方法で潰瘍性大腸炎の改善が出来た患者さんが多々いらっしゃるそうです。

　日本では慶應大学病院にて検討が行われていますが現時点では効果が有る場合と無い場合が有り、有効性についての結論が得られていないようです。

　それでも、約80％の人が効果を実感しているというデータもありますので近い内に日本でも広まる治療方法なのではないかと思います。

　ただ、便を移植なので色々と問題があるのではないかと思いますが…名前から言ってかなりインパクトありますし

日本では出来るの?

　この「糞便移植」ですが、日本では出来ないという訳では無いようです。ただし、まだまだ出来る病院は少ないのですがね。

　日本で糞便移植を行う際は健康な人の宿便約100ｇを使用します。そして、配偶者かニ親等以内の家族しか便の提供が出来ないようになっているそうです。

　気になるのは副作用ですが…どうやら多少あるようです。

　海外のケースですが痩せていた人が自分の娘さんの糞便移植を行った際に体重が一気に増加してしまい、肥満になってしまったというケースがあり、その娘さんは肥満気味だったという…。

　心臓移植等々で移植した人の体質が移ったという話がありますし、体形を作る腸に別の情報（肥満）が入った細菌が入ったから…なのでしょうか?

　マウス実験でも太ったマウスの腸内細菌を痩せたマウスに注入した場合痩せたマウスが太ったという結果が出ているようなので、少し怖いですね。

　もし、そうだとすると逆も可能という事になりますね。太った人に痩せた人の糞便移植を行えば～新しいダイエットになりそうですが…その時は名前をどうにかしないといけない気がします。

腸炎に有効!?他人の便を自分に移す??糞便移植って何??まとめ

・潰瘍性大腸炎は大腸が物凄く炎症する難病

・治療は難しい

・糞便移植は健康な便を患者の腸内フローラに注入する治療方法

・日本ではまだ出来る所は少ない

・副作用がある

…以上でしょうか?様々な治療方法がありますが、便も人間の体内の情報なのでそれを利用する方法は案外理にかなっているのかもしれませんね。

　個人的に名前はどうにかしてほしいですけど…